木質バイオマス
8月3日に木質バイオマスの利用研修会として、岡山県真庭市の視察を行いました。
○真庭市におけるバイオマスタウン構想の概要
(勝山木材ふれあい会館)
(経緯)
●1993年に21世紀の真庭塾の立上げ(民間主導)
●2002年にNPO法人格を取得
→テーマは、「町並景観保存」と「循環型地域社会の創造」
↓ 現在、勝山に31製材所あり。(豊富な木質バイオマス)
●2006年に真庭市商工振興課内にバイオマス推進室を新設
国からバイオマスタウンの指定を受ける。
廃棄物系バイオマス ・・・利用率:77%→90%以上を目標
・主に炭素を多く含む木質系廃材の活用を検討。
・水分が多い樹皮の活用が課題。
未利用バイオマス ・・・利用率:28%→40%以上を目標
・未利用木材等について、実験事業で検討中。
「木質バイオマス活用地域エネルギー循環システム化実験事業」を開始
→ペレット、製材所や林地残材からのチップ、樹皮を市内の様々な事業所
のボイラー燃料にし、経済的に流通させることに重点をおいた取組み。
●産業観光バイオマスタウン真庭
・毎年2万人の視察申込み。H18.12から受入体制を整備し有料化。
・有料化以降7月末までの間に勉強目的の視察者数は700人、3千人/年が目
標。
●取組みの課題
・バイオマス原料について、製材所から発生するものと山で発生するものでは含
水率に差があるなど条件が異なるので単価の設定の検討が必要。
・需要と供給のバランスについては、市内の様々な事業所のボイラー燃料だけ
の使用では使い切れないので木質チップからエタノールの抽出を試みている。
○ペレット焚きボイラー使用施設(勝山健康増進施設 水夢)
●概要
・施設の暖房、プールの水温調整(30℃)に利用。
(チップボイラーは、含水率がさまざまで熱量が安定しない)
ペレット使用量 約600kg/日、稼働日数(H18年度) 290日
600kg/日×20円/kg×290日=3,480,000円(灯油の約半分の経費)
熱量 灯油1L = ペレット2kg
価格 80円/L 40円/2kg(ボイラー用)
・ボイラー 1,000万円×2基=2,000万円 (3割補助600万円)
・灰は3% → 18kg/日、農家に無償で提供。
○真庭市役所井手市長 代表表敬訪問
・新たな取組みとして、トウモロコシやサトウキビからではなく木質バイオマスから
バイオエタノールをつくる実験を開始。
・できたエタノールを公用車等に使用する社会実験に成功。
・ペイするようにできるかが次の課題。 →目処はたつ見込み。
・最終的には、林地残材も利用できる流れをつくることが目標。
○銘建工業㈱本社工場
●概要
・33万m3/年の取扱い。
・集成材1万本/日を生産、ラミナ5万枚(1万 本×5枚)使用。
・ロット等の関係から現時点では北欧材を中心 に取り扱っている。
・最近のユーロ高やインド、アフリカからの買 付けによる北欧材の高騰を受け、
安価な国産 スギ材に注目している。
●エコ発電
・従来は産業廃棄物処理をしていた木くずを燃料にした発電を実施。
・蒸気を発生させ、タービンを回し発電。
・工場内、事務所のエネルギーをまかない、余った電 力を販売。
2,000kw、6,000Vを発電
工場内使用 電気代にして1億5千万円相当
売電 5千万円
※売電目的のみの発電は、うまくいかない。
(燃料)
プレーナ屑 130t/日→発電用ボイラー(120t)、ペレット(10t)
樹皮(ヒノキ) 10t/日→発電用ボイラー
その他木くず 15t/日→発電用ボイラー
計 155t
※樹皮は、含水率が高く扱いにくいが、全体の中ではわずかな量なので一緒に
燃やすことができている。
・ここでは、ペレットを製造する前段の木くずをつくる必要がないのが特徴。
・発生するプレーナ屑130tのうち10tをペレット加工。
・製品単価
ボイラー用 20円/kg
ストーブ用 25円/kg
・青森県などに販売
地域の需要量に対する地元供給量の不足分にあたる量を販売することとしてい
る。上記単価に輸送費(5円/kg程度)を加えたものが販売単価。
・全国40社で3.0万tの生産量、うち銘建工業㈱で1.5万tを生産。
・1億円/年の売上げ、1.5億円の売上げを目標としている。
○ランデス株式会社
●木片コンクリート製品
・コンクリートに木片を混ぜることによる保水性、透水性を向上。
・酸性土壌の中性化。 ○木質バイオマスエタノール製造実験実証プラント
●バイオエタノール
・真庭地域の製材所から発生する大量の端材(木質バイオマス)を活用して、
エタノールの製造を実験実証している。
・エタノールの製造は、既に成功。公用車の燃料に使用するなどの社会実験も
実施。
原料2t → エタノール500L
25%
※原料は含水率が低い状態のもの。
・今後、採算性のある製造規模等検討。
